2008年12月8日月曜日

バダ・ハリのいいところが出た名勝負



 K-1 GP2008の準決勝、バダ・ハリとエロール・ジマーマンの試合もいい試合だった。

 ただ、振り返ってみれば力量は完全にバダ・ハリのほうが上だったと思う。

 ジマーマンは、どちらかというとパンチが主体の選手。

 長いリーチ、スピートのがあるストレート系パンチを持つバダ・ハリは、おそらくパンチで攻めてくる選手にめっぽう強い。

 クールに見て行くことができれば、パンチ主体の選手にはほぼ負けないだろう。

 相手がパンチで攻撃にきた瞬間に、カウンターを合わせることができるから。パンチの刺し合いにめっぽう強いのだ。

 一回戦のピーター・アーツの足が効かなくなっていたのも、ハリが試合開始直後、パンチで前に出たアーツにカウンターを決めてからだし、このブログでも一度紹介したカラエフとの名勝負も、カラエフのフックに対しストレートでのカウンターでKOしている。

 バダ・ハリが雑なアッパーを繰り出したところにエロジマンの右が合い、先制のダウンを奪われたものの、アッパーを出すとき態勢が崩れたところに合わされて倒れた、という印象で、決定的なダメージにはなっていなかったと思う。(体重が前に乗っていないので、カウンターにはならない。)


 だが、バダ・ハリのパンチはかなりの率でジマーマンが攻撃を繰り出すところにカウンターであたっており、KOの出やすい攻撃となっていた。

 ハリの左ジャブ、右ストレートのリーチの長さとスピードが効いていた。


 ほんと、すごい選手なのになあ。もったいない。

 決勝で、レミーに対してイラついてあんな攻撃したのは、レミーがロー主体の選手で、今までの戦法が通じないいらだちもあったんだろうなあ。