2008年12月6日土曜日
バダ・ハリには、試合よりも厳しい試練が待っている・・・・
今日、K-1の2008年の締めくくり、K-12008GPが行われた。
全体的に好試合が多い大会だったが、決勝戦のレミー・ボンヤスキー対バダ・ハリの試合
で、盛り上がりに水を挿されたような結果となってしまった。
一試合一試合のレポートは後の記事に回し、この決勝戦と、僕のバダ・ハリへの見解をこの記事では書いていきたいと思う。
解説の魔裟斗の言っていた通り、僕は、バダ・ハリが左ジャブでどれだけ固いレミーのガードを崩せるかがポイントだと思っていた。
まず、第一ラウンドに、レミーが左フックで先制のダウンを奪う。
スローで見ると、バダ・ハリはレミーの左フックのあと、追撃の右ミドルをかわし、その動きの中でのダウンのように見えた。
バダ・ハリにダメージはあるものの、決定的なダメージは受けておらず、まだまだ第二ラウンドはバダ・ハリの巻き返しはある、と見ていた。
かくしてそのとおりになり、バダ・ハリの左からのラッシュが始まり、バダ・ハリにとって最大のチャンス到来!という時に、事件が起こってしまった。
バダ・ハリのラッシュの圧力でスリップダウンしたレミー・ボンヤスキーに対し、レフェリー角田信朗の制止にも関わらず、ハリはパンチと踏みつけで追撃を加えたのだ。
これでレフェリー角田は、バダ・ハリにイエローカードを提示し、5分間インターバルを置きレミーの回復を待つ。が・・・
結局、レミーは回復せず、バダ・ハリはレッドカードを提示され失格となってしまった。
非常に残念な幕切れだ。
せっかくの好試合続出の大会が、水の泡となってしまった。
おそらく、バダ・ハリには、厳しい処分が下るだろう。
魔裟斗が言うように、1年間の出場停止となってもおかしくはない。
ただ、今回のバダ・ハリの反則は、レミーを倒す絶好のチャンスを迎えた、バダ・ハリが我を忘れてしまった結果、起きた反則だ。
引きあいに出すのもなんだが、亀田大毅と内藤大介の試合での反則や、秋山成勲と桜庭の試合のような、大人の戦略(勝つためには何をやってもいい的な発想で行われる)の反則とはまるで質が違う。
おそらく、バダ・ハリの来たチャンスを何が何でも逃さない、という気持ちが空回りした結果だと思うのだ。
バダ・ハリにそうさせてしまうほど、今日のレミー・ボンヤスキーは出来がよく、強かったとも思う。
とはいえ、バダ・ハリの精神的未熟さが招いた反則であることには変わりないのだが・・・
これからバダ・ハリには、今までの、周囲からの期待による重圧よりも重い、厳しい試練が待っている。
それを乗り越え、成熟したK-1GP覇者となっているバダ・ハリが見たい。
それができるだけの、才能をバダ・ハリは持っているのだから。
絶対に復活しろよ、バダ・ハリ!
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